今日近所のお店で、看護師の知り合いから声をかけられた
「最近どう?」と「退職することにした」と私
彼女は驚かなかった。
大抵の人は「なんで?」とか「もったいない」とか「長いこと勤めたのに」とか言うのに
12年同じところで働いているという彼女は「そうよね、時代も変わったもんね。若い人なんて、すぐにもっと働きやすいところを求めてすぐ辞めていくよね。私も下の子が卒業したら辞めたいわ。」と25年間同じところで働いた私のことを、同情と羨望の混じったような目で見た。
本当によく25年もしかも一生懸命自分の持てる力を尽くしてきた。主任として5年、師長として5年、良い仕事をしようとお金も時間もかけてきた。
そんな私にとって、昨年は激動の1年であった。まさに文字通り時代が変わったのだ。
今もまだ信じられないくらいだが、それは予期せぬ、突然の出来事だった。
院長の逝去。
つい1ヶ月前には40周年を迎えたばかりであり、誰もが耳を疑った。
主人(あるじ)を失った病院は、新しい主人を迎えた。
私は時代の変わり目を体験した。
失った人の大きさ、偉大さ、
主人がいなくても、ことが運んでいく残酷さ、
自分の脳と身体に染み込んだ習慣の怖さ、
故人を忘れ、新しい習慣に慣れていく寂しさ
それらを総称して時代が変わったと表現していた。
その言葉を他の人から聞いて、
私の仕事人生だけじゃなく、確かに世の中の人にとっても時代は変わったんだなとぼんやりと感じた。
自分が自宅と職場を往復し仕事ばかりしていた25年間で、
頭を上げ、目を開いて、辺りを見渡してみればどれほど世の中が変わっていることに驚くのだろうかと
自分が時代から置いてきぼりにされた「浦島太郎」になったような気がした。
誰にとっても時代は巡っている。
2度と同じ時はない。
命には限りがある。
今を大事に生きよう。
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